イノシシの捕獲罠の体験談について

昔から家庭菜園が好きで、子供の頃から自宅のマンションのベランダでプランターに野菜を作ってました。

会社員になってからも、自治体で抽選で貸してくれる家庭菜園で野菜作りを楽しんでましたが、脱サラして本格的に農業をやりたくて、故郷に土地を買って農業を始めました。

始めに作った作物は、サツマイモだったんですが、そろそろ収穫に近づいてきた頃に野生の害獣にサツマイモのツルごと、毎日食べられるようになりました。

近所の農業の先輩に相談して、畑を見てもらったら、被害にあった畑の周辺にある足跡と糞の形から、イノシシが来て食べたと教えてくれました。

先輩が簡単にできる罠として、くくり罠を教えてくれて、何個か余ったのがあると言って納屋から取って来てくれて、設置の方法も教えてくれました。

野生の動物は、大体おなじ道を通るということで、通った後の草が踏みつけられて獣道になっているので、そこにくくりわなを仕掛ける事になりました。

スコップで穴を掘って、大きい缶詰の空き缶を穴の中に入れて、缶が目立たない深さに埋めて、その上に蓋をして土を被せてくくりわなを仕掛けて行きました。

缶のフタを踏むとわなが作動してワイヤーが足を締め付けて動けないようにするわならしくて、人間が踏んでも痛いから、わなを仕掛けた後には必ず回収するように教えてもらいました。

3日後に子供のイノシシがくくりわなに掛かっていて、先輩に報告に行ったら子供でも凶暴だから地元の猟友会に止めをさしてもらう事になりました。

散弾銃で仕留めた後に、猟友会の人がその場で、手際よく皮を剥いでシシ鍋用に切り分けてくれてご近所さんにおすそ分けして美味しく食べました。

それから警戒してか、3日ぐらいは畑の被害が無かったんですが、山の反対側の畑にイノシシの被害が出始めました。

糞が大きかったので、大人のイノシシなので、くくりわなじゃ捕獲できないと言われて、今度ははこわなを買って仕掛ける事にしました。

警戒心が強いので、獣道にいきなりはこわなを置くと警戒されるので、ニオイが強烈だけど遠くからでも寄って来る好物の餌をセットして畑の裏山にはこわなを設置しました。

新鮮なエサじゃないと寄ってこないと教えてもらったので、毎日米ぬかと豆や穀物を混ぜたエサを作ってはこわなの位置を変えて捕獲されるのを待ちました。

わなを仕掛けてから2週間ぐらい経った頃に、はこわなの餌を交換しに行ったら、子供とはまるで大きさの違う体重が100キロぐらいありそうな大人がわなに掛かってました。

近づいて見ようとしたら、すごく興奮しているようで、はこわなから逃げようとして何度も頭からぶつかったようで、顔面血だらけでした。

地元の猟友会の人に連絡して止めを刺そうとしたら、相手も殺されるのが解るようで、必死に動いて抵抗してましたが、眉間あたりに一発打ち込むとよろけるように絶命しました。

猟友会の人に、皮を剥いてさばいてもらった後に、食べる分だけみんなで分けて、残りのシシ肉は売りました。

一年目の農業は、何とか害獣を駆除して農協に出荷して利益を出す事ができました。

次の年からは、畑に被害が出る前にうりぼう捕獲用のくくりわなを設置して、対処したおかげで、被害は始めの頃はおさえられてました。

その年は秋の山の栗やどんぐりの生育が悪くて餌不足になるから、これから被害が大きくなると農家の先輩から聞いてました。

イノシシは山に近い畑から被害が出始めると聞いていたので、山間の農家がかなり食害の被害にあい始めたと聞いていたのでそろそろかと思ってましたが、毎日のようにくくりわなにうりぼうが掛かり始めました。

猟友会の人が忙しくてなかなか来てくれないので、うりぼうだから大丈夫だとうと軽く考えて、ナタで止めをさそうとしたら、ものすごい勢いで突進してきて、吹っ飛ばされました。

翌日に猟友会の人に止めをさしてもらいました。

知恵をどんどんつけていくようで、はこわなの餌だけ食べて檻の奥まで行かなくなりました。

はこわなの位置も定期的に変えて、食いつきのいい餌に替えたり試行錯誤を繰り返しましたが、警戒心が強い生き物だけあって、大人は中々わなに掛かりませんでした。

山が餌不足の年には、シカも山から下りて来て畑を食い荒らして行くので、わなで捕獲してもキリがないぐらいいて、収穫した野菜を農協に出荷したら、かなり食害されて去年の半分の出荷量になってしまい収入が激減しました。

農家になろうと思った時には、ここまでイノシシの被害が大きいとは考えてもみませんでした。

毎年わなを仕掛けていても、野生の生き物相手だとパターンやセオリー通りに全く行かないので、わなを仕掛ける位置を毎年試行錯誤してやってます。

ベテランの先輩農家でも、山が干ばつでエサ不足になった年は、お手上げだと話してましたが、今年こそは野菜の害獣被害を最小限に抑えてやろうと、わなを仕掛ける位置や、害獣の餌について研究し続けてます。

 

 

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